IPA(情報処理推進機構)は、令和8年度(2026年度)から高度試験を順次CBT(Computer Based Testing)方式へ移行すると発表しました。
これまで年1回の紙試験だったプロジェクトマネージャ試験も、大きな転換点を迎えます。
しかし、発表後には受験者からさまざまな疑問の声が上がっています。
- 問題は今までどおり選べるの?
- 受験日はどうやって決めるの?
- 複数日程なら問題が漏れてしまわない?
- IPAは今まで以上に問題を作らなければならないのでは?
今回は、現時点で公表されている情報と、そこから考えられることを整理してみます。
CBT化で最も大きく変わること
これまでのプロジェクトマネージャ試験は、全国一斉に紙で実施されていました。
CBT化後は、試験会場のパソコンを使って受験する方式になります。
変更点としては次のようなものがあります。
- 午前・午後ともにPCで受験する
- 午後Ⅱ(論文)もキーボード入力になる
- 手書きではなくタイピングで論述する
論文の内容や評価の考え方が大きく変わるわけではありませんが、「タイピングに慣れていること」がこれまで以上に重要になりそうです。
午後Ⅱは今までどおり問題を選べるの?
現時点でIPAから「出題形式を変更する」という発表はありません。
従来は、
- 問1・問2の2題が出題される
- そのうち1題を選択して論述する
という形式でした。
CBT化に伴い、この方式が変更されるという情報は公表されていないため、現時点では従来どおり選択式が維持される可能性が高いと考えられます。
ただし、次のような点はまだ明らかになっていません。
- 問1・問2を自由に見比べられるのか
- 一度選択した後に変更できるのか
- 問題文と論述画面を同時に表示できるのか
- 文字数カウントや編集機能はどうなるのか
これらは受験戦略にも影響するため、今後のIPAからの発表を待つ必要があります。
受験日はどう決まるの?
CBTでは、全国一斉試験ではなく、受験者自身が日時を予約する方式になります。
一般的な流れは次のとおりです。
- 受験申込みをする
- 試験会場を選ぶ
- 実施期間内の空いている日時を予約する
つまり、「決められた1日」に受験するのではなく、試験実施期間中の都合の良い日時を選べるようになります。
一方で、人気の会場や日時は早く埋まる可能性があるため、早めの予約が重要になるでしょう。
複数日程なら問題が分かってしまうのでは?
これは、多くの受験者が気になるポイントではないでしょうか。
例えば、ある受験者が初日に受験し、その内容をSNSなどで発信した場合、後から受験する人が有利になるのではないかという疑問です。
現時点では、IPAは問題の運用方法を公表していません。
そのため、以下のような方式が考えられます。
① 複数の問題セットを用意する
最も現実的と考えられる方法です。
受験者ごとに異なる問題セットを割り当てることで、公平性を保つことができます。
② 一定期間ごとに問題を切り替える
試験期間中に問題セットを変更する方法です。
これも情報漏えいへの対策として考えられます。
③ 全員同じ問題
技術的には可能ですが、試験期間が複数日にわたる場合は公平性を保つことが難しくなるため、可能性は高くないと考えられます。
なお、これらは一般的なCBT試験の運用から考えられる内容であり、IPAが採用すると公表しているものではありません。
IPAは今まで以上に問題を作る必要がある?
もし複数の問題セットを用意するのであれば、従来より多くの問題を作成する必要があります。
しかし、本当に大変なのは問題数ではありません。
- 難易度をそろえる
- 採点基準を統一する
- 問題による有利・不利をなくす
といった品質管理が非常に重要になります。
例えば、ある問題だけ書きやすかったり、採点しやすかったりすると、公平性が損なわれてしまいます。
そのため、CBT化では「問題を作ること」だけでなく、「問題の品質を維持すること」がこれまで以上に重要になるでしょう。
今後注目したいポイント
CBT化によって受験方法は大きく変わりますが、現時点ではまだ公表されていない事項も少なくありません。
受験者としては、特に次の点に注目しておくとよいでしょう。
- 午後Ⅰ・午後Ⅱの具体的な画面イメージ
- 問題の選択方法
- 問題セットの運用方法
- 過去問題の公開方法
- CBT向けのサンプル問題や体験版
これらが公表されれば、学習方法や受験戦略もより具体的に考えられるようになります。
まとめ
CBT化によって、プロジェクトマネージャ試験は大きな転換期を迎えます。
一方で、プロジェクトマネージャとして求められる知識や経験、論述力そのものが大きく変わるわけではありません。
今後は、従来の論述対策に加え、次のような新しい準備も必要になるでしょう。
- タイピングへの慣れ
- PC上での文章編集
- CBT特有の画面操作
IPAから今後公開される詳細情報を確認しながら、早めに対策を進めていきたいですね。
CBT化は試験方式の大きな変化ですが、本質的に問われるプロジェクトマネージャとしての考え方や論述力は変わりません。最新情報を確認しつつ、今できる対策を着実に進めていきましょう。
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