IPAプロジェクトマネージャ試験 午後Ⅱ【令和4年度秋 問2】では、ステークホルダーマネジメントとコミュニケーションマネジメントについて問われていました。
- 令和4年度秋期 プロジェクトマネージャ試験 午後Ⅱ
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出典:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
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特に重要なのは「効果的に関与させる=エンゲージメント」。
ステークホルダーに効果的にどのように関与させるかを論理的に説明しましょう。
結論:ステークホルダーは影響力とQCDを関連付ける
評価されるポイントはシンプルです。
- QCD(品質・コスト・納期)で説明できているか
- ステークホルダーの影響力を踏まえているか
- コミュニケーションに根拠があるか
つまり、
「誰が・どの程度・QCDに影響するか」を書ければ強いです
設問ア:プロジェクトは“定量情報”で説明する
以下2点について説明します。 設問イ以降の論述にあたり、前提となる情報を説明する必要があります。 わかりやすく、定量的に説明することを意識しましょう。
- ①システム開発プロジェクトの概要と目的
- ②主要ステークホルダが目標の達成に与える影響
① プロジェクト概要と目的はQCDを定量的に
プロジェクトの概要と目的について説明しますが、具体的に定量的に説明しましょう。QCDの観点で説明すると良いです。この後、ステークホルダが目標の達成に与える影響について説明することになるので、この時点で定量的に説明できると納得感を与えられる論述ができます。
必ずQCDで定量化します。
例:
- 品質:障害件数を30%削減
- コスト:予算1,000万円以内
- 納期:6か月以内にリリース
② ステークホルダの影響がQCDにどのように影響を与えるかが重要
主要なステークホルダーが目標に与える影響を述べます。まず、主要なステークホルダーが誰なのか、プロジェクトにどのように関与するのか(関心度、影響力)をわかりやすく説明しましょう。いわゆるステークホルダー登録簿にまとめる内容です。
- 誰か(例:営業部長、利用部門)
- 関心度(高・中・低)
- 影響力(強・中・弱)
さらにどのように目標に影響を与えるのかを具体的、定量的に示しましょう。特にQCDに対する影響を論じられると良いです。プロジェクトマネージャはプロジェクト成功に向けて、QCDをマネジメントする必要があるからです。
QCDにどう影響するかを書くことが重要。
- 営業部長:納期短縮要求 → スケジュール圧迫
- 利用部門:品質重視 → テスト工数増加
設問イ:期待のズレは“QCDの差分”で示す
計画段階における以下3点について説明します。
- ①確認したステークホルダの過大な期待や相反する期待の内容
- ②それらによって目標の達成が妨げられる恐れがあると判断した理由
- ③目標の達成が妨げられないように積極的に行ったコミュニケーション
① 過大・相反する期待はQCDの観点で定量的に
ステークホルダの過大な期待や相反する期待の内容について、設問アで説明した目標と比較して論じましょう。特にステークホルダの期待がどのようにQCDに影響を与えられるか定量的に数字で比較して説明できると良いです。
例:
- 目標:6か月
- 営業:3か月を要求
差分:3か月(=納期リスク)
② 妨げになると判断した理由は関与度に関連させる
目標の達成が妨げられる恐れがあると判断した理由について論じます。ステークホルダがプロジェクトにどのように関与するのか(関心度、影響力)に関連させて説明しましょう。例えば影響力が大きければ、それだけ目標の達成が妨げられる可能性が大きくなります。
例:営業部長は
- 影響力が強い
- 意思決定権を持つ
- 現場に指示できる
営業部長は最終決裁者であり、要求がそのまま計画に反映される可能性がある。
③ 実施したコミュニケーションはステークホルダーの特性に合わせる
目標の達成が妨げられないように積極的に行ったコミュニケーションでは、ステークホルダーの特性を根拠に論じましょう。対面を望むステークホルダであれば対面、文章で残すことを望むステークホルダであればメールなど、活用したツールも合わせて説明できると良いです。この辺りは、ステークホルダエンゲージメント計画で検討するところ。どのように効果的にプロジェクトに参加してもらうか。プロジェクトマネージャだけでなくプロジェクトメンバーにも適切なコミュニケーションを取ってもらえるように計画することが重要です。
ポイントは「相手に合わせる」です。ステークホルダーを効果的に関与させるためにどうすればよいかを説明できると良いです。
例:
- 対面重視 → 会議・説明会
- 記録重視 → メール・資料共有
ポイント:
- なぜその手段を選んだか
- 実施頻度(週1回など)
- 使用ツール(Teams、メールなど)
設問ウ:不一致は“原因の深掘り”で差がつく
実行段階における以下2点について説明します。
- ①実行段階において生じた認識の不一致とその原因
- ②認識の不一致を解決するために積極的に行ったコミュニケーション
① 認識の不一致と原因は深堀りする
具体的に不一致の内容を説明しましょう。その原因もなぜなぜ分析をした内容を説明できると良いです。つまり、直接的原因だけでなく、そのさらに深い要因まで分析した内容を説明しましょう。
例:
- 不一致:テスト完了の定義が違う
- 原因:定義が文書化されていない
- 原因:部門ごとに基準が異なる
- 原因:初期合意が不十分
② 解決のためのコミュニケーションは具体的に
コミュニケーションの内容として、どのようなコミュニケーションを行ったのか、なぜそのコミュニケーションにしたのか、コミュニケーションを行った結果はどうだったのかを説明しましょう。
ここでもステークホルダーを効果的に関与させるための施策を説明しましょう
ポイント:
- 何をしたか
- なぜそれを選んだか
- 結果どうなったか
例:
- 定義を文書化しレビュー実施
- 認識統一が必要と判断
- 全関係者で合意形成できた
ステークホルダーエンゲージメントの本質
関係者を巻き込んで成功させることが重要です。
- 相手の期待を理解する
- 影響力を見極める
- 適切な方法で関与させる
チーム全体でコミュニケーションを取る設計が重要です。
まとめ
- 設問ア:QCDで定量的に書く
- 設問イ:期待のズレを数値で示す
- 設問ウ:原因は深掘りする
ステークホルダーマネジメントでは「ステークホルダーをどのように効果的に関与させるか」を語ることが重要です。
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