プロジェクトマネージャ試験の勉強時間は何時間必要?目安と効率的な勉強計画
「プロジェクトマネージャ試験に合格するには、何時間くらい勉強すればいい?」
「300時間必要という情報を見たけれど、本当にそんなに必要なの?」
「試験まで半年あるけれど、どのくらいのペースで勉強すればいい?」
プロジェクトマネージャ試験を受験する人にとって、勉強時間は気になるポイントの一つです。
しかし、プロジェクトマネージャ試験については、「○時間勉強すれば合格できる」と一律に考えるのは難しいと私は考えています。
なぜなら、受験者によってPM経験、IT知識、午前Ⅰ免除の有無、試験までの期間などが大きく異なるからです。
この記事では、プロジェクトマネージャ試験の勉強時間について、私自身の経験も紹介しながら、どのように勉強時間を考えればよいのかを解説します。
結論:勉強時間は「○時間」ではなく、自分の状況から計画する
まず結論から言うと、プロジェクトマネージャ試験の勉強時間には個人差があります。
そのため、ネット上で見かける「300時間必要」「200時間で合格できる」といった数字を、そのまま自分に当てはめる必要はありません。
重要なのは、次の内容を整理して、自分自身の勉強計画を作ることです。
- 自分に何が足りないのか
- どの科目に時間をかける必要があるのか
- 試験までにどれくらいの時間を確保できるのか
- どの状態になったら次の勉強に進むのか
これはプロジェクトマネージャ試験そのものを、一つのプロジェクトとして考えると分かりやすいでしょう。
- 試験日=納期
- 勉強時間=利用できるリソース
- 午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱ=成果物
- 現在の実力=現状
- 勉強計画=プロジェクト計画
現在の実力を把握し、必要な勉強を計画します。
そして、進捗を確認しながら計画を修正する。
これも立派なプロジェクトマネジメントです。
プロジェクトマネージャ試験の勉強時間を左右する4つの要因
勉強時間を考えるうえで、特に重要なのは次の4つです。
| 要因 | 勉強時間への影響 |
|---|---|
| PM経験 | 午後Ⅱの論文に使える経験を持っているか |
| IT知識 | 午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰなどの学習量に影響 |
| 午前Ⅰ免除 | 午前Ⅰ対策に必要な時間を削減できる |
| 試験までの期間 | 1週間あたりに必要な勉強時間や計画に影響 |
同じプロジェクトマネージャ試験を受験するとしても、この4つが違えば必要な勉強量も変わります。
例えば、PM経験があり、IT知識も十分で、午前Ⅰが免除されている人と、PM経験もIT知識もなく、午前Ⅰから勉強する人では、同じ勉強時間になるとは考えにくいでしょう。
だからこそ、単純に「300時間勉強する」と決めるのではなく、自分に必要な勉強を洗い出すことが重要です。
私の場合は約200時間を3か月で勉強した
ここでは、私自身がプロジェクトマネージャ試験を受験したときの例を紹介します。
私の場合は、試験の約3か月前から本格的に勉強を始めました。
勉強時間は、次のようなペースでした。
- 平日:1日約2時間
- 休日:1日約5時間
- 週:約20時間
このペースで、総勉強時間は約200時間でした。
ただし、この「200時間」という数字を、プロジェクトマネージャ試験の合格に必要な時間だとは考えないでください。
これはあくまで私の場合の実績です。
私の場合は、先に応用情報技術者試験を取得していたため、午前Ⅰ免除がありました。
IT知識についても、ある程度身についた状態でプロジェクトマネージャ試験の勉強を始めました。
そのため、同じ200時間でも、受験者によって使い方は変わります。
逆に、IT知識に不安がある人や午前Ⅰ免除がない人は、午前Ⅰの対策などにより多くの時間が必要になる可能性があります。
半年以上あるなら、週10時間を一つの目安にする
試験まで半年以上ある場合、私は週10時間程度を一つの目安にしてもよいと考えています。
もちろん、必要な勉強時間は人によって異なります。
週10時間なら、例えば次のような配分ができます。
| 勉強 | 時間の例 |
|---|---|
| 平日 | 1時間×5日=5時間 |
| 休日 | 2.5時間×2日=5時間 |
| 合計 | 週10時間 |
半年間続ければ、単純計算で約260時間になります。
ただし、最初から260時間を必ず勉強しなければならない、という意味ではありません。
むしろ、半年という期間を使って、自分に必要な勉強を少しずつ積み上げていくと考えるのがよいでしょう。
半年未満なら、勉強時間より「何を捨てるか」が重要になる
試験まで半年未満しかない場合は、限られた時間をどこに使うかがより重要になります。
プロジェクトマネージャ試験は、午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱと試験範囲が広いです。
すべてを完璧にしようとすると、時間が足りなくなる可能性があります。
そこで、短期間の場合は、次のように区別することが重要です。
- 必要なもの
- ある程度できればよいもの
- 今はやらなくてもよいもの
特に私は、午後Ⅰ・午後Ⅱにしっかり時間を使うことをおすすめします。
私なら午後Ⅰ・午後Ⅱを優先する
私が勉強計画を立てるなら、時間配分は午後Ⅰ・午後Ⅱを重視します。
理由は、午後の問題は単純に知識を覚えるだけでは対応しにくいからです。
問題の読み方や解答の作り方、論文の構成などを練習する必要があります。
特に午後Ⅱは、早い段階から準備しておくことをおすすめします。
午後Ⅱの論文は、直前になって突然書けるようになるものではありません。
自分の経験を整理し、PMの視点から説明できるようにする必要があります。
さらに、実際に論文を書く練習も繰り返す必要があります。
そのため、午前Ⅰや午前Ⅱの勉強だけを続けて、午後の対策を後回しにするのは避けたいところです。
「○割取れたら次へ進む」という基準を作る
勉強を効率的に進めるために、私は各科目に進捗基準を設定することをおすすめします。
例えば、次のような考え方です。
| 科目 | 次へ進む目安 |
|---|---|
| 午前Ⅰ | 過去問で7割程度を安定して取れる |
| 午前Ⅱ | 過去問で7割程度を安定して取れる |
| 午後Ⅰ | 解法を理解し、過去問で7割程度を目指せる |
| 午後Ⅱ | 時間内に論文を最後まで書ける状態を目指す |
これは「7割取れたら完全に勉強終了」という意味ではありません。
重要なのは、いつまでも一つの科目に時間を使い続けないことです。
例えば午前Ⅱで8割、9割を取ることにこだわって、午後Ⅱの練習時間がなくなってしまっては、勉強計画として適切とは言えません。
まず一定の水準まで到達したら次に進みます。
そして、後から問題が見つかったら、その問題に対して対策を行います。
勉強していて問題が見つかったら、前に戻る
プロジェクトマネジメントでは、計画通りに進まないことは珍しくありません。
試験勉強も同じです。
例えば、午後Ⅰの問題を解いていて、PMの基礎知識が不足していることに気づいたとします。
その場合は、
「午後Ⅰが解けないから、午後Ⅰの問題をひたすら解く」
のではなく、
「PM基礎の理解が不足しているのではないか?」
と原因を考えます。
そして必要であれば、一度PM基礎の勉強に戻ります。
例えば、次のような流れです。
- 午後Ⅰの過去問を解く
- 分からない原因を分析する
- PM基礎の不足を発見する
- PM基礎を復習する
- 再度、午後Ⅰの問題を解く
これは、まさに計画→実行→進捗確認→問題発見→対策→再実行というプロジェクトマネジメントです。
「勉強時間が取れない」ときは、勉強方法そのものを工夫する
「仕事が忙しくて、机に向かって勉強する時間が取れない」という人もいるでしょう。
その場合、最初から「まとまった勉強時間を確保しなければならない」と考える必要はありません。
例えば、次のような方法があります。
- 通勤時間にスマートフォンで過去問を解く
- 昼休みに過去問を数問解く
- ちょっとした待ち時間に用語を確認する
- 移動中にPMの知識を復習する
私も、過去問をスマートフォンで解ける「過去問道場」などを使えば、机に向かわなくても勉強できると考えています。
大切なのは、「机に向かって勉強した時間」だけを勉強時間だと考えないことです。
実際のプロジェクトを勉強材料にする
プロジェクトマネージャ試験の勉強では、実際に仕事で担当しているプロジェクトをPMの視点から考えてみることもできます。
例えば、仕事でプロジェクトに参加しているなら、次のように考えてみましょう。
- このプロジェクトのステークホルダーは誰か
- どのようなリスクがあるか
- スケジュール上の問題はないか
- 誰が何を担当しているか
- 品質をどのように管理しているか
- どのようなコミュニケーションが必要か
- PMならどのような対応をするか
と考えてみるだけでも、PM試験の勉強につながります。
特に午後Ⅱの論文対策では、自分が関わったプロジェクトをPMの視点から整理しておくことが重要です。
勉強時間を増やすだけではなく、普段の仕事そのものを勉強材料に変えるという発想も持っておくとよいでしょう。
「300時間必要」という情報はどう考えるべきか
インターネットでプロジェクトマネージャ試験について調べると、「300時間必要」といった勉強時間の目安を見かけることがあります。
こうした情報を参考にすること自体は問題ありません。
ただし、その数字をそのまま自分の勉強計画に当てはめる必要はありません。
例えば、午前Ⅰ免除がある人とない人では必要な勉強内容が違います。
PM経験がある人とない人でも、午後Ⅱの準備に必要な時間は変わるでしょう。
IT知識が十分な人と、これからITの基礎から勉強する人でも同じではありません。
つまり、ネット上の「○時間」という数字は、自分の計画を作るための材料の一つとして利用するのがよいでしょう。
最終的には、自分自身の現状を確認して、必要な勉強量を決めることが大切です。
勉強時間は「総時間」だけでなく「週のペース」で考える
例えば、試験まで半年ある場合に「300時間勉強する」と決めたとします。
300時間という数字だけを見ると大きく感じます。
しかし、半年間で考えると、必要な勉強時間は週あたりに分解できます。
このように、
総勉強時間 → 月間勉強時間 → 週間勉強時間 → 1日の勉強時間
と分解していくと、計画を立てやすくなります。
例えば週10時間なら、平日1時間+休日2.5時間ずつというように、生活の中に組み込むことができます。
逆に、週20時間必要なのに、実際には週5時間しか確保できないのであれば、早い段階で計画を見直す必要があります。
勉強時間が足りないなら、計画を修正する
ここも、プロジェクトマネジメントの考え方をそのまま使えます。
最初に作った計画どおりに勉強できないことはあります。
仕事が忙しくなることもあります。
家庭の事情などで予定どおりに時間を確保できないこともあるでしょう。
その場合は、単純に「もっと頑張る」だけではなく、計画そのものを見直します。
- 勉強時間を増やせないか
- 隙間時間を使えないか
- 優先順位を変えられないか
- 不要な勉強を削れないか
- 午後Ⅱの対策を早められないか
- 必要なら受験時期を変更できないか
場合によっては、試験を延期することも立派な戦略です。
プロジェクトでも、リソースやスケジュールが大きく変われば計画を見直します。
試験でも同じように、自分のリソースに合わせて計画を修正すればよいのです。
3か月で合格することは可能?
3か月での合格を目指すことも可能です。
ただし、3か月という期間では、受験者の現在地によって難易度が大きく変わります。
すでにIT知識があり、午前Ⅰが免除されていて、PM経験もある人であれば、PM試験に必要な部分に集中して勉強できます。
一方で、IT知識がなく、午前Ⅰ対策から始めなければならず、PM経験もない場合は、限られた期間で幅広い準備が必要になります。
そのため、「3か月なら○時間」と考えるより、
「3か月で、自分に必要な成果物を完成させられるか」
という視点で考えることをおすすめします。
特に午後Ⅱの論文については、直前まで後回しにするのではなく、早い段階から準備しておきたいところです。
おすすめは「勉強時間」ではなく「到達目標」を決めること
ここまで勉強時間について説明してきました。
私が最もおすすめしたいのは、「何時間勉強するか」だけで計画を作らないことです。
例えば、次のような到達目標を設定します。
- 午前Ⅰ:過去問で7割程度
- 午前Ⅱ:過去問で7割程度
- 午後Ⅰ:解法を理解して7割程度を目指す
- 午後Ⅱ:論文を最後まで書ける
そして、目標を達成したら次の項目に進みます。
途中で問題が見つかったら、原因を分析して対策します。
例えば、午後Ⅰが解けないならPM基礎に戻ります。
IT知識が不足しているなら、午前Ⅰの学習内容を復習するといった具合です。
このように進めれば、勉強時間そのものではなく、「試験に必要な状態にどれだけ近づいているか」を管理できます。
プロジェクトマネージャ試験の勉強を一つのプロジェクトとして考える
私は、プロジェクトマネージャ試験の勉強そのものを、一つのプロジェクトとして考えることをおすすめします。
| プロジェクトマネジメント | 試験勉強 |
|---|---|
| 目的 | プロジェクトマネージャ試験に合格する |
| 納期 | 試験日 |
| リソース | 自分の勉強時間 |
| 成果物 | 午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱの合格水準 |
| 計画 | 勉強スケジュール |
| 進捗管理 | 過去問の得点や論文の完成状況 |
| 課題管理 | 苦手分野の発見と対策 |
| 計画変更 | 勉強時間・優先順位・受験時期の見直し |
こう考えると、「毎日何時間勉強するか」だけが重要なのではないことが分かります。
大切なのは、限られたリソースで、試験日までに必要な成果物を完成させることです。
まとめ:自分の状況に合わせて勉強時間を設計しよう
プロジェクトマネージャ試験の勉強時間について、最後にポイントをまとめます。
- 勉強時間は人によって大きく異なる
- PM経験・IT知識・午前Ⅰ免除・試験までの期間が主要な要因になる
- 私の場合は約200時間を3か月で勉強した
- 半年以上ある場合は週10時間程度を一つの目安にできる
- 短期間の場合は午後Ⅰ・午後Ⅱを重視する
- 各科目に「○割取れたら次へ」という基準を作る
- 問題が見つかったら、原因に応じて前の勉強に戻る
- 通勤時間や隙間時間も勉強に使える
- 実際のプロジェクトをPMの視点で考えることも勉強になる
- ネット上の「300時間」などの情報は参考材料として使う
- 勉強時間が足りなければ計画を修正する
- 必要であれば受験時期を延期することも選択肢になる
結局のところ、重要なのは「何時間勉強したか」ではなく、「自分に必要な勉強を、必要なだけできたか」です。
プロジェクトマネージャ試験は、試験そのものだけでなく、勉強の進め方についてもPMの考え方を実践できます。
まずは自分の現在地を把握し、試験日までの残り期間と確保できる時間を確認してみてください。
そして、必要な勉強を洗い出し、目標を設定して、一つずつ進めていきましょう。
自分がどのタイプに当てはまるのか分からない場合は、PM道場の「プロジェクトマネージャ試験の勉強法診断」も活用してみてください。
自分に必要な勉強を見極めることが、効率的な受験対策の第一歩です。
私は令和5年度 IPAプロジェクトマネージャ試験に合格しました。
実際に合格した経験をもとに、勉強方法やおすすめ参考書、最難関といわれる午後Ⅱ論文の対策方法を詳しく解説しています。
「これから勉強を始めたい」「効率よく合格したい」という方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。














