IPAプロジェクトマネージャ試験 午後Ⅱ【令和5年度秋 問1】は、終結プロセスの教訓がテーマです。
- 令和5年度秋期 プロジェクトマネージャ試験 午後Ⅱ
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出典:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
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ポイントはシンプルです。
- なぜ失敗したのかを深掘りすること
- 同じ失敗を繰り返さない仕組みを考えること
目標未達成の原因究明と再発防止策の立案及び他のプロジェクトに資する教訓について論じましょう。
結論:評価される論文は「原因→対策→定着」まで書けている
高評価につながる論文は、以下の流れが整理されています。
- 失敗の事実
- 原因(直接+根本)
- 再発防止策
- 組織への定着
この流れが一貫していることが重要です。
設問ア:プロジェクトの全体像は「独自性×目標×影響」で説明する
以下3点について説明します。 独自性、目標、ステークホルダーの関係性を論理的に説明ができると◎
- ①システム開発プロジェクトの独自性
- ②未達成となった目標と未達成となった経緯
- ③目標未達成がステークホルダーに与えた影響
① システム開発プロジェクトの独自性はプロジェクト目標に関連したもの
プロジェクトの独自性とは、今まで経験したことがないこと。それは些細なことでも問題ありません。過去に似た事例があっても、環境・要件・関係者が異なるため全く同じプロジェクトは存在しません。この独自性がそのプロジェクトにおいて注意しなければならないことになります。
独自性の例:
- 品質に対して新しい規格が適用された
- 通常納期が1年のところ、半年で納入しなくてはならない
- プロジェクトメンバーに入社2年目の若手がいる
コツ:目標と関連づけて独自性を説明することがポイントです
② 未達成の目標と経緯は具体的に
未達成となった目標と未達成となった経緯を具体的に説明しましょう。目標は定量的に説明すること。未達成となった経緯は、元々の目標を達成するための計画、実際に起こった事象、その結果どのように目標に影響を与えたのかを時系列で説明しましょう。
ここは具体性が重要です。
- 目標は定量的に示すとわかりやすいです
- 経緯は時系列で整理します
③ ステークホルダーへの影響は要求と目標の関連性を明確に
目標未達成がステークホルダーに与えた影響を論じます。プロジェクトマネージャはプロジェクトを行う上で、ステークホルダーの要求を具体的に把握している必要があり、その要求と目標との関連性を説明できることが重要です。論理的に関連とステークホルダーへの影響を説明しましょう。
プロジェクトマネージャとして重要な観点です。
- 顧客:納期遅延や信頼低下
- 上司:評価への影響
- メンバー:業務負荷の増加
ポイント:目標と影響の関係を論理的に説明することが重要になります
設問イ:なぜなぜ分析で根本原因まで整理することがポイント
下記3点を論じます。
- ①目標未達成の直接原因の内容
- ②根本原因を究明するために行ったこと
- ③根本原因の内容
いわゆるなぜなぜ分析の内容を論理的に説明しましょう。
① 直接原因は簡潔に説明
目標未達成の直接原因を説明しますが、論理的に誰でも簡単に理解できるように説明しましょう。プロジェクトマネージャとしての力の見せ所は②③の論述です。①では、簡単にわかりやすく直接原因を説明することを心がけましょう。
例:
- 要件定義の不備
- スケジュール遅延
ポイント:ここはシンプルに整理すると読みやすくなります
② 根本原因の究明方法では使ったツールや工夫を説明
根本原因を究明するために行ったことでは、使ったツールはもちろん顧客などのステークホルダーや専門家といった第3者の意見も論述の中に含めると、プロジェクトマネージャとして様々な関係者を巻き込んだことをアピールできます。ここでも論理的にわかりやすく説明しましょう。
使える分析手法例:
ポイント:
- なぜその手法を選択したのかを書く
- ステークホルダーや専門家の意見も取り入れる
このあたりを意識すると説得力が増します。
③ 根本原因は3層で整理
根本原因の内容について論述しますが、直接原因との関連はもちろん、間接原因(背景や条件)→根本原因(本質的要因)といった流れで3層で整理しましょう。さらに影響範囲と再発防止策との関連まで含めると説得力が増します。
以下の構造にすると伝わりやすくなります。
- 直接原因
- 間接原因(背景)
- 根本原因(本質)
例
- 直接原因:要件漏れ
- 間接原因:レビュー不足
- 根本原因:レビュー基準の未整備
ポイント:因果関係を意識して整理することが重要です
設問ウ:再発防止は「仕組み化」がカギ
以下2点を論じます。
- ①プロジェクトマネジメントの観点で立案した再発防止策
- ②再発防止策を組織に定着させるための工夫
エンジニアリングではなく、「プロジェクトマネジメントの観点」というところが肝です。
再発防止は属人的ではなく、仕組みとして設計する必要があります。
① 再発防止策はエンジニアリングの観点にならないように
具体的にその防止策を説明することはもちろん、なぜ防止できるかも論理的に説明しましょう。なお、すでに防止策の効果がわかっている場合は、その効果を定量的に説明しましょう。効果が出ていない場合は、どのようにその効果を測定するかを説明しましょう。
問われているのはエンジニアリングではなくマネジメントの視点です。
例:
- レビュー工程の標準化
- チェックリストの導入
- 進捗管理の強化
書くべき内容:
- なぜ防止につながるのか
- 効果(可能であれば定量的に示す)
② 組織への定着方法
再発防止策を組織に定着させる工夫について説明しますが、様々な方法があります。標準プロセス化・教育研修・監査レビュー・ツール化・教訓共有・マネージャの関与など。定着できたかどうか(例えば他のプロジェクトマネージャへの確認結果)まで論じられると良いです。
方法例
- 標準プロセス化
- 教育・研修
- 定期レビュー
- ツール化
- 教訓共有
さらに良いポイント:他プロジェクトでの適用結果まで書けると強いです
まとめ
- 原因を根本まで整理する
- 再発防止策を仕組みとして設計する
- 組織への定着まで言及する
この流れを意識することで、論文全体の説得力が高まります。
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