プロジェクトを進めるとき、「予想外のトラブル」が起きることは避けられません。
納期の遅れ、コスト超過、品質不良など——。
こうしたリスクを事前に洗い出し、対応策を整理するのが「リスク登録簿(リスクログ)」です。
この記事では、社会人1年目の方にもわかるように、リスク登録簿の基本と実践的な作り方をやさしく解説します。
リスク登録簿とは?一言で言うと「リスクの一覧表」
リスク登録簿とは、プロジェクトにおけるリスクを一覧で整理・管理する表のことです。
英語では「Risk Register」または「Risk Log」と呼ばれます。
リスクとは、「まだ起きていないけれど、起きる可能性がある問題」のこと。
たとえば、
- 開発が予定より遅れるかもしれない
- 部材が納期に間に合わないかもしれない
- 担当者が急に退職するかもしれない
といった“もしも”を整理しておくことで、リスクが現実になったときの影響を最小限にできます。
リスク登録簿に書くべき6つの基本項目
リスク登録簿に必ず書いておくべき項目は以下の6つです。
- リスクID:リスクを識別するための番号
- リスクの内容:どんなリスクかを簡潔に記述
- 発生確率:どのくらい起きそうか(高・中・低など)
- 影響度:起きた場合の影響の大きさ(高・中・低など)
- 対応策(軽減策):リスクを減らすために事前に取る行動
- 責任者:リスク発生時に対応する担当者
これらをExcelやスプレッドシートで表にまとめると、見やすく管理できます。
リスク登録簿の作り方ステップ3
リスク登録簿は、以下の3ステップで簡単に作成できます。
① リスクを洗い出す
プロジェクトメンバー全員でブレインストーミングを行い、想定されるリスクをすべて挙げましょう。
② 優先順位をつける
発生確率 × 影響度で「リスクの優先度」を判断します。
重大なリスクから順に対応策を検討することがポイントです。
③ 定期的に更新する
プロジェクトの進行に伴ってリスクは変化します。
定期的に見直し、新たなリスクや対応状況を更新していきましょう。
リスク登録簿のメリットは「チーム全員の共通認識」
リスク登録簿を作ることで得られる最大のメリットは、チーム全員がリスクを共有できることです。
- 「誰が」
- 「どのリスクに」
- 「どんな対策をするのか」
が明確になるため、責任の所在がはっきりします。
また、管理者にとっては報告や説明がしやすくなり、上層部とのコミュニケーションもスムーズになります。
実践ポイント|Excelテンプレートで始めよう
最初は難しく考えず、ExcelやGoogleスプレッドシートで簡単な表を作るのがおすすめです。
最初の行に次のような項目を入れると便利です。
ID | リスク内容 | 発生確率 | 影響度 | 対応策 | 担当者 | 状況 |
---|---|---|---|---|---|---|
R-01 | 開発遅延 | 高 | 中 | 要員追加 | 佐藤 | 対応中 |
このように見える化することで、チーム全体で「今どんなリスクがあるのか」をすぐに把握できます。
まとめ:リスク登録簿でプロジェクトのトラブルを最小限に!
リスク登録簿は、プロジェクト成功のための“守りのツール”です。
作業の抜け漏れを防ぎ、トラブル発生時にも慌てず対応できます。
ポイントのおさらい:
- リスク登録簿は「リスクの一覧表」
- 発生確率・影響度・対応策を整理する
- 定期的に見直すことで精度が上がる
リスクは「予想外」ではなく「予想内」に変えられます。
まずは自分のプロジェクトにリスク登録簿を取り入れてみましょう!
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