プロジェクトマネジメントの基本

スケジュール管理ツール:ガントチャート・プロジェクトカレンダー・マイルストーンチャートの違いと使い分け方

プロジェクトを進める上で欠かせないのが「スケジュール管理」です。
しかし、ガントチャートやカレンダー、マイルストーンチャートなど、似たようなツールが多く「どれを使えばいいの?」と悩む人も多いでしょう。

この記事では、スケジュール管理でよく使われる3つのツール
「ガントチャート」「プロジェクトカレンダー」「マイルストーンチャート」について、違いと使い分け方をわかりやすく解説します。


結論:目的に応じて使い分けるのがベスト!

スケジュール管理ツールには、それぞれ得意な分野があります。ざっくり言うと以下のように使い分けるのが効果的です。

  • ガントチャート:タスクの全体像と進捗を可視化したいとき
  • プロジェクトカレンダー:日々のスケジュールを管理したいとき
  • マイルストーンチャート:重要な節目を管理したいとき

この3つを目的に応じて使い分けることで、無理や抜け漏れのないスケジュール管理が実現できます。


ガントチャート:全体を見渡せるプロジェクトの地図

ガントチャートとは、タスク(作業)を横棒グラフで表し、「いつ」「どの作業を」「どのくらいの期間で行うか」を視覚的に示すツールです。

例えば、プロジェクトを細かいタスクに分解した「WBS(Work Breakdown Structure)」をもとに、それぞれの作業を時系列で配置していくことで、全体の進捗を一目で把握できます。

メリット:

  • 全体の進行状況がひと目でわかる
  • タスク間の依存関係を整理できる
  • チーム全体で共有しやすい

デメリット:

  • 細かく作り込むと管理が大変になる
  • 個人単位のスケジュール管理にはやや不向き

プロジェクト全体を俯瞰して管理したい場合におすすめです。


プロジェクトカレンダー:日常業務の進行を見やすく管理

プロジェクトカレンダーは、カレンダー形式でスケジュールを管理するツールです。GoogleカレンダーやOutlookなど、日付ベースで「誰が」「いつ」「何を行うか」を把握できます。

メリット:

  • 日常業務との連携がしやすい
  • メンバーの予定を簡単に確認できる
  • 更新・共有がしやすい

デメリット:

  • タスクの依存関係や期間を把握しにくい
  • 長期プロジェクトでは全体像が見えにくい

日々のタスクを管理したり、チーム全員の予定を合わせたいときに最適です。


マイルストーンチャート:重要な節目を明確に管理

マイルストーンチャートは、プロジェクトの重要な節目(マイルストーン)を時系列で整理したものです。
たとえば「設計完了」「テスト開始」「リリース」など、成果物やイベントを視覚化します。

メリット:

  • プロジェクトの進捗を短時間で把握できる
  • 関係者との報告・共有が簡単
  • 成果物や期限の意識づけができる

デメリット:

  • 詳細なタスク管理には向かない
  • 日常の進行状況までは見えない

経営層への報告資料や、全体のマイルストーンを整理したいときに便利です。


3つのツールの違いを比較表で確認しよう

ツール名 主な目的 向いている場面 管理のしやすさ
ガントチャート 作業全体の進捗管理 複数タスクを同時に管理したいとき 中〜高
プロジェクトカレンダー 日常的なスケジュール管理 個人・チームの日程調整
マイルストーンチャート 重要な節目の管理 経営層や顧客への報告

このように、3つのツールにはそれぞれ得意分野があります。すべてを同時に使うよりも、「プロジェクトの規模」や「目的」に応じて使い分けるのがポイントです。


まとめ

スケジュール管理ツールには、「全体を俯瞰」「日々の進行」「節目の把握」といった役割があります。

  • ガントチャート:全体の見える化
  • プロジェクトカレンダー:日々の管理
  • マイルストーンチャート:節目の管理

これらをうまく組み合わせることで、プロジェクトの遅延を防ぎ、チーム全体で効率よく進められるようになります。

スケジュール管理の目的を明確にして、自分やチームに合ったツールを選びましょう。

ABOUT ME
まーも
はじめまして。 当ブログをご覧いただきありがとうございます。 私は EPCプロジェクトで10年間の実務経験 を積み、その後 企業研修の講師として4年目 になります。 現在は、年間300名以上の受講者に向けて、プロジェクトマネジメント研修の企画・開発・講師 を担当しています。 資格としては、 IPAプロジェクトマネージャ試験 合格 PMP®(Project Management Professional) CSM®(Certified ScrumMaster) FP2級 を取得しており、実務と理論の両面から「プロジェクトを成功に導くスキル」を伝えることを得意としています。 EPC業界で培った現場のマネジメント力と、研修講師としての教育経験を活かし、 プロジェクトを円滑に進めるための実践ノウハウ チームをまとめるコミュニケーション術 若手育成やキャリア形成のヒント などを、わかりやすく発信しています。 「現場で役立つ知識を、誰でも理解できる形で」 をモットーに、皆さまの成長と成功をサポートします。
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